語源

「読む」「聞く」のインプット作業と、「話す」「書く」のアウトプット作業を繰り返しながら、自分のなかに語彙が蓄積されていきます。語彙は英語力のコアを形成するものです。

この語彙を増やすためには、単語の「語源」を常に意識するということが、非常に有効です。

語源はその単語の起源(origin)であり、その単語のコア・イメージを表します。起源は、ラテン語であったり、ギリシャ語であったり、古英語であったりします。

例えば前回のブログで、英語学習で一番大切なものは “経験= experience” であり、その語源は「試みて得た知識」であるとご紹介しました。

こういった語源は、大概の電子辞書には入っている『ジーニアス英和辞典』の見出しのすぐ後にカッコ書きして書いてあります。私は語源を見るのが面白く、なかばクセにもなっていて、知っている単語であっても、「この単語の語源はそもそも何だっけ」と、しょっちゅう電子辞書で調べています。

そうすると “experience” のように、まさに自分の経験からしても納得が行くようなものや、へぇそうなんだと目からウロコの感じがするものまで(今後ぼちぼちとご紹介します)、語源はほんとに面白いです。最近は『英語語義語源辞典』まで買い込んで、ややマニアックですが、楽しんで読んでます。

英語は異文化コミュニケーションの重要なツールだと思うのですが、communicateの語源は何でしょうか? 答えは、「他人と共有する」です。

よく職場や学校で、「自分の考えを一方的に話すだけではコミュニケーションになっていない。自分の考えが相手に伝わって初めてコミュニケーションが成り立つ」といったことを聞いたりしませんか? これはまさに communicate の語源すなわちコア・イメージであり、すごく納得の行くものです。

自分が優位に立とうとばかり考えて一方的に自己主張を繰り返すばかりの人は、「私は人とコミュニケーションが取れています」などとは言えないです。相手が「なるほど良く分かりました」と理解して初めて、言えることです。

巷では、コミュニケーションという言葉が氾濫し、大安売り状態です。その語源を理解して本物の communication を心掛けたいです。

どうでしょうか。experience も communicate も語源まで知ると、あなたの頭にしっかり刻まれると思います。

「そんなことしている時間無いです」と、依然として単語帳を見て一夜漬けで詰め込んでいる人は、結局は記憶が上滑っているだけで、時間を無駄にしています。

もう一つ重要なことですが、単語の語源を調べると、その語の成り立ちがわかり、そうすると結果的に、その語に関連する多くの言葉を理解できるという利点があります。

例えば、include(含める)の語源はラテン語ですが、この単語は in- と clude に分解されます。 in- は「中へ」、clude は「閉じる」という意味です。「中へ閉じ込める」ので「含む」の意味になります。

同じく ラテン語源で、clude が付く単語に exclude(除く)があります。これは ex- と clude に分かれます。ex- は「外へ」、clude は「閉じる」の意味で、「外へ締め出す」ので「除く」となります。

同様に conclude(結論をつける)は、con- が「完全に」、clude が「閉じる」で、「完全に終わる」⇒「結論づける」という具合です。

つまりコアになる clude という部分の語義をおさえて、あとは芋づる式に単語を覚えられるわけです。これはほんの一例で、語源に着目した英単語の本もたくさんありますので、興味のある部分から読んでいくと良いと思います。