ユーモア(”humor”)の語源

日本中で皆、家に閉じこもる異常な状況ですが、欲求不満溜まってますよね。毎日ニュースで刻々と変化する感染の状況を注視しているのではないでしょうか。

でも、こんな時だからこそ、ストレス解消のために、笑ったり、泣いたりして、感情を発散させることが大事だそうです。ネットでYoutuberの動画を見て笑ったり、海外のヒューマンドラマに感動して涙したり。

職場も感染防止対策のため、出勤者の数が一気に少なくなりガランとしてますが、時々、ユーモアのある上司の話に救われたりしてます。この上司の話には、笑いを狙いに行っていない、彼の人柄がにじみ出るような、自然なおかしみがあるのです。

ジーニアス英和辞典を引くと、humor の意味として、「健全な人がもっている共感者を得るような人間味あふれたおかしさをいう」と書いてあります。

そして、 humor の原義は、「体液」とあります。

ユーモアと体液? 何か意外な語源です。それで、humor の意味の4番目ぐらいまで見てみると、次のように書いてあります。

((古)) 体液《 blood, phlegm, yellow bile, black bile の4液が肉体的・精神的状態を決定すると考えられてた》

phlegm の意味が分からないので、辞書を見ると、痰でした。なんかキタナイ。その次に 、粘液《4体液の1つで粘液的性質の原因》と書いてあります。粘液的性質とは、遅鈍、無情、無感動、冷静、沈着ということらしい。

yellow bile は、黄胆汁《4つの humor の1つ;かんしゃくを引き起すとされた》。black bile は、黒胆汁《4つの humor の1つ;憂うつをひき起す》。

はぁー、なかなか面白い説明です。でも確かに、体液と聞くと、何か生き物の体温の温かみを感じます。ちょっと残酷なイメージですが、潰れると中から熱いものがほとばしり出るような。

体液という温かい湿ったものが、人間らしさのコアであって、ユーモアに繋がったのかなと、勝手に想像しています。そして、この体液が人間の精神的状態、感情に関係しているという昔の人の考え方は、興味深いです。

“Cool head, warm heart” などと言いますが、頭脳と心、思考と情動、あるいは、論理と感情の対比は、なかなか扱いが難しいテーマです。

長いこと事務職としてサラリーマンをやってきましたが、職場は、基本的に理屈、論理の世界だと思います。論理を外すと、仕事はうまく運ばないし、周りも仕事のできない人だと見ます。

しかし、職場の仲間や取引の相手、あるいは社会に対して、上手に感情を表現することも大事です。仲間への親愛の情、ひとつの事を達成したときの喜び、時には社会の不合理に対する怒りなど。

昔から日本の職場は男社会で、男たちは理屈の世界に生きてきたためか、感情を上手に表現するのが下手だと思います。私も、そうです。その点女性は、素直にそして上手に、感情を表現していると感じます。

論理だけの堅苦しい世の中よりも、豊かな感情に彩られた世界の方が魅力的なような。でも、世界が無数の感情に溢れすぎても、やっていられないし。

で、自らの経験を振り返ると、日々の諸事をこなしすには冷静に論理的に考えた方が良さそうなのですが、いざ人生の大きな決断をする時って、意外に論理ではなく、好きか嫌いかといった感情で決めているように思うのです。

どの学校に入るか、どの会社に就職するか、だれと結婚するか、などなど。